専門用語を知らないことを、恥ずかしいと感じる人は多いと思います。ファイナンスの世界は、横文字も略語も多く、知らない言葉に出会うたびに気後れしてしまう——。もちろん、用語の定義は大事です。しかし私たちは、こう考えています。用語はあくまでツールであって、本質ではない。それ以上に大事なのは、相手の話している論理と前提を理解することです。
本当に大事なのは、相手の話の「論理」と「前提」
経営者との対話で本当に大事なのは、相手が何を伝えたいのかを、確実に理解することです。この会社はどう歩んできて、社長は何を目指していて、いま何に困っているのか。その話は、どんな論理で組み立てられていて、どんな前提の上に立っているのか。判断の材料になる正しい情報を、こちらがきちんとキャッチアップできるか。ここができていれば、仕事は前に進みます。用語を100個知っていても、相手の論理と前提がつかめなければ、何の役にも立ちません。
「わからないので、教えてください」と言えばいい
対話の中で知らない用語が出てきたら、その場で「わからないので教えてください」と言えばいい。わからないことは、恥ずかしいことではありません。むしろ危険なのは、知ったかぶりをして、分かっていないまま話を進めてしまうことです。正確に理解しないまま進めた仕事は、必ずどこかで破綻します。分からないことを分からないと言える誠実さのほうが、知識量よりずっと信頼されます。そして、用語でつまずかない分、相手が何を伝えたいのかの理解に、すべてのリソースを割くのです。
フルリソースを、理解に割く
「自分は用語を知らないから、踏み込んで聞けない」——この気後れが、いちばんもったいない。使うべき頭は、用語の暗記ではなく、相手が話していることの論理は何か、その前提は何か、を徹底的に理解することに向ける。相手の話の中身、数字の実態、目指す方向。「それは、要するにどういうことですか」「その前提は何ですか」と踏み込める人のほうが、用語で武装して核心を外す人より、はるかに強いのです。
用語はツール。本質は、相手の話の論理と前提を、確実に理解することだ。
相手の立場で、何を見たいかを考える
この考え方は、資料づくりでも同じです。ピッチ資料も、事業計画も、本質的にやることは変わりません。相手の立場に立ったとき、何を見たいのか。それを考え抜いて、必要な情報を、分かる形で届ける。専門性を誇示するためではなく、相手が判断できるようにするために、仕事はあります。
だから、経歴より姿勢を見る
用語や知識は、経験とともに必ず身につきます。しかし、相手のストーリーに本気で耳を傾ける姿勢、分からないことを素直に聞ける誠実さは、その人の芯です。知識の量で気後れする必要は、まったくありません。本質をつかもうとする姿勢がある方なら、diffferentで存分に力を伸ばせるはずです。
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