ピッチ資料、事業計画、銀行向けの説明資料、投資家への報告——。私たちの仕事には、いろいろなアウトプットがあります。形式は違っても、実はやることは本質的に変わりません。出発点はいつも同じ。「相手の立場に立ったとき、何を見たいのか」です。
すべての資料は、読み手のためにある
資料は、作り手が言いたいことを並べる場ではありません。読み手が判断するために必要なものを届ける道具です。銀行は、貸したお金が返ってくるかを判断したい。投資家は、この会社が伸びるかを見極めたい。それぞれが「見たいもの」は違います。だから、同じ会社の資料でも、相手によって組み立ては変わるのです。
「相手は何を判断したいのか」から逆算する
資料づくりで最初に考えるべきは、デザインでも構成でもありません。この資料を受け取る人は、何を判断しようとしているのか。その判断に必要な材料は何か。そこから逆算すると、載せるべき情報と、要らない情報が自然に分かれます。分厚い資料が良い資料なのではなく、相手の判断に過不足なく応える資料が、良い資料です。
自分が言いたいことではなく、相手が判断に必要なものを届ける。
対話でも、同じことが言える
この原則は、資料に限りません。経営者との対話でも、社内の報告でも同じです。相手はいま、何を知りたいのか。何を決めようとしているのか。相手の関心から会話を組み立てられる人は、短い時間でも信頼を得られます。逆に、自分の話したいことだけを話す人は、どれだけ知識があっても届きません。
形式が変わっても、本質は変わらない
「ピッチ資料の作り方」「銀行資料の作り方」と、形式ごとのノウハウを覚えようとすると、際限がありません。しかし、相手起点で考えるという本質さえ掴めば、初めての形式にも対応できます。これが、私たちがスキルよりマインドセットを重視する理由のひとつでもあります。型は無数でも、芯はひとつです。
相手起点で考えられる人へ
相手の立場で考えるのは、当たり前のようで、実践し続けるのは難しいことです。忙しくなるほど、人は自分起点に戻ってしまう。だからこそ、この姿勢を持ち続けられる人は貴重です。目の前の相手が何を見たいのかを、考え抜ける人。そんな方と、一緒に仕事がしたいと思っています。
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