「これ、どうしたらいいですか」——結論から言うと、この上げ方を、私たちは良しとしません。判断を仰ぐこと自体は、まったく問題ありません。問題は、自分で考える前に、考えることごと相手に渡してしまうことです。私たちはそれを「丸投げ」と呼んで、はっきり区別しています。
丸投げは、相手に全部やらせるのと同じ
整理されていない情報をそのまま見せて「どうしましょう」と聞くと、何が起こるか。聞かれた側が、資料を全部読み、状況を把握し、論点を整理し、判断する——つまり、仕事を最初から全部やり直すことになります。それなら、担当がいる意味がありません。丸投げとは、悪気がなくても、自分の仕事を相手に移すことなのです。
判断がほしいなら、材料を添える
私たちが大切にしている上げ方は、シンプルです。まず状況を把握する。判断してほしいことがあるなら、それに必要な情報を揃える。そして、自分はどう思うかという意見を添える。この3点セットで初めて、判断を仰ぐ準備が整います。数字ならば、自分なりに「売上はこれくらい、利益はこう」と整理した上で、「自分はこう考えますが、どうでしょう」と上げる。それが当事者の仕事です。
手持ちの情報で、まず整理する
「情報が足りないから整理できません」——そう言いたくなる場面もあります。しかし、完璧な情報が揃うことは、実務ではまれです。だからこそ、いま手元にある情報で、まず整理してみる。足りない部分は「ここが不明」と明示すればいい。整理してみて初めて、何が足りないのかも見えてきます。
判断してほしいなら、必要な情報と、自分の意見を添えて。それが仕事の上げ方だ。
「初めてなので」を、言い訳にしない
初めての仕事は、誰にでもあります。しかし、調べれば分かることを「初めてだから」で流してしまうのは、逃げです。初めてでも、自分で調べ、考え、仮の意見を持つことはできます。経験の有無と、当事者であるかどうかは、別の話です。私たちは、経験は問いませんが、逃げない姿勢は問います。
咀嚼するから、力がつく
自分で咀嚼して意見を持つのは、丸投げより何倍も大変です。しかし、この負荷こそが人を育てます。整理する力、論点を見つける力、判断する力——すべて、自分の頭で咀嚼した数だけ積み上がっていきます。丸投げを続ければ楽ですが、何年経っても力はつきません。私たちは、大変でも力がつく道を、一緒に選べる人と働きたいと思っています。
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